Columnコラム

身辺調査でどこまで分かる？探偵が調べられる6つの項目や調査手法を解説

25.07.10

はじめに：身辺調査でどこまで分かる？

「身辺調査では何がどこまで分かるの？」
「身辺調査はどのような方法で行われる？」

そんな疑問を抱えながら、調査を検討している方も多いのではないでしょうか。

結婚を控えた交際相手の素行や金銭感覚、従業員の交友関係や生活態度などの情報は、信頼関係を築くうえで欠かせません。相手の人となりや生活実態を事前に把握しておくことで、将来的なトラブルを防ぐことができます。

本記事では、身辺調査でどこまで分かるのかを解説しています。調査方法や費用の目安なども分かりやすく紹介するため、探偵への依頼を検討している方は参考にしてください。

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1.身辺調査とは

身辺調査とは、対象人物の生活環境や素行、交友関係などを、第三者の視点で客観的に調べる調査です。専門的な技術をもつ探偵が実施し、依頼者の不安や疑念を解消する手段として活用されます。

調査によって得られた情報は、将来的なトラブルの予防や誤った判断を避けるために役立ちます。

たとえば、交際相手の経歴や金銭感覚、交友関係をあらかじめ知っておくと、大きなリスクを回避できる場合があります。このような情報があれば、冷静かつ的確な判断ができ、精神的な負担も軽減されるでしょう。

不信感を抱えたまま関係を続けるよりも、調査によって事実を明らかにすることで、信頼関係を再構築できる場合もあります。

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2.探偵による身辺調査ではどこまで分かる？6つの項目を紹介

探偵に身辺調査を依頼すると、自分では確認しきれない相手の実態を詳細に把握できます。

📌とくに重要な情報は以下の6つです。

・素性
・経歴
・生活パターン
・人間関係・交友関係
・評価・評判
・経済状況・金銭感覚

これらは、結婚や採用など人生に関わる判断において安心材料にしたり、リスクを回避したりするために必要です。探偵の調査によって、こうした情報を事前に確認できます。

・『2-1.素性』

身辺調査では、対象者の家庭環境や生い立ち、価値観の形成に関わる背景を把握できます。具体的には、経済状況や親の教育方針、親族との関係性など、内面的な側面に踏み込んだ情報が対象です。

こうした背景を知ることで、その人物の行動の傾向や判断基準がどのように培われたかを理解できます。表面的な言動に左右されず、より深い人物像を把握するための材料として有効です。

・『2-2.経歴』

身辺調査では、学歴や職歴、保有資格など、本人が申告している経歴の真偽を確認できます。前職での勤務実績や役職、退職理由まで調査対象に含まれ、履歴書では把握できない情報が明らかになります。

たとえば、学歴詐称や資格の虚偽申告が発覚し、採用や結婚の判断に大きな影響を与えたケースも実際にありました。

表面上では分からないリスクを事前に把握できるのは、身辺調査を依頼する大きなメリットです。

・『2-3.生活パターン』

探偵による身辺調査では、対象者の日常的な行動パターンや生活習慣を調べます。

具体的には、住所や家族構成、帰宅時間、休日の過ごし方といった情報が含まれます。これにより、規則正しい生活を送っているか、どのようなライフスタイルを持っているかがわかるでしょう。

生活パターンを把握することで、同居人の有無や家庭での役割なども確認できます。これらは、結婚や同居を考える際の重要な判断材料となります。

・『2-4.人間関係・交友関係』

人間関係・交友関係は、その人の人柄や価値観が反映されやすいものです。

身辺調査では、対象者がどのような人物と付き合い、どの程度の距離感で交流しているかを把握できます。表には出にくい交友関係や、特定の人物から受けている影響が明らかになるケースもあるでしょう。

交友関係を把握すると、対象者が金銭トラブルや犯罪に巻き込まれる危険性を事前に確認できます。

・『2-5.評価・評判』

対象者の性格や行動パターンを客観的に把握したい場合、周囲の人々による評価は有力な情報源となります。

身辺調査では、職場の同僚や近隣住民などの関係者への聞き取りを通じて、第三者からの印象を集めることが可能です。よい面だけでなく、信頼を損ねるような過去の言動やトラブルの有無など、本人からは語られない情報も明らかになる可能性があります。

多角的な証言をもとに人物像を総合的にとらえることで判断の精度が高まり、主観に左右されない評価ができるでしょう。

・『2-6.経済状況・金銭感覚』

対象者の経済状況を調べることも、身辺調査で重要な項目です。

調査内容には、収入と支出のバランス、貯蓄の有無、借金の有無やギャンブルの習慣などが含まれます。これにより、日常生活が安定しているか、計画的にお金を管理しているかを把握できるでしょう。

たとえば、浪費が激しい、複数の金融機関から借り入れをしているといった実態がわかる場合があります。こうした情報は、結婚や取引といった重要な意思決定で、経済的に安定した相手かどうかを判断するために役立ちます。

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3.探偵が身辺調査できない4項目

探偵による身辺調査には、法律で定められた制限があり、すべての情報を自由に調査できるわけではありません。

以下の4項目は、差別や人権侵害、プライバシー侵害につながる恐れがあるため、探偵による調査が禁止されています。

・国籍
・出自（部落問題）
・具体的な借金額や借入先
・犯罪目的の調査

探偵が身辺調査できない範囲を正しく理解しておくと、トラブルを回避しながら安心して調査を依頼できます。

・『3-1.国籍』

🔍調査対象者やその親族の国籍は、法律に触れる可能性があるため調査できません。

国籍情報は差別や偏見につながるリスクが高く、本人の同意がないのに調査すると人権侵害に該当する可能性があるためです。

探偵業法にも「人の生活の平穏を害する等個人の権利利益を侵害することがないようにしなければならない」と明記されています。
（探偵業の業務の適正化に関する法律　第六条）

戸籍謄本を取得すれば国籍の確認は可能ですが、取得できるのは本人か、正当な理由をもつ第三者に限られます。依頼者の興味本位による調査依頼には、探偵は応じることができません。

参考：佐賀地方法務局「市区町村における戸籍の記録事項証明書（戸籍謄抄本）の請求について」

・『3-2.出自（部落問題）』

🔍対象者の出身地域や家系、血縁など出自に関する調査もできません。

なかでも部落差別に関わる情報の収集は、過去に差別を助長した経緯があり、現在では社会的にも厳しく規制されています。

知らずに出自の調査を依頼すると依頼者自身が法に触れる可能性もあるため、十分な注意が必要です。

・『3-3.具体的な借金額や借入先』

🔍借金の総額や借入先などの詳細は個人信用情報に該当し、原則として本人以外は取得できません。

信用情報機関には情報開示制度がありますが、本人による申請を前提としており、第三者による取得は法律で制限されているためです。

調査の過程で金銭の使い方や浪費傾向から借金の存在が推測される場合もあります。しかし、借入額や契約内容などの具体的な情報は正確に把握できないと理解しておきましょう。

参考：個人情報保護委員会「信用分野における個人情報保護に関するガイドライン」

・『3-4.犯罪目的の調査』

🔍調査結果が犯罪に利用される恐れがある場合、探偵は調査を行えません。

たとえばストーカー行為や嫌がらせ、個人情報の不正利用を目的とした依頼は、明確に法律で禁止されています。また、依頼者と調査対象者との関係性が不明確な場合も、正当性が確認できない限り、調査は受け付けないのが一般的です。

探偵業法では正当な理由と社会的公益に基づいて調査が行われることが求められており、違法な調査を実施すれば、探偵社も刑事責任が問われる可能性があります。

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4.身辺調査が行われる6つのケース

身辺調査と聞くと、特別な事情や深刻なトラブルを想像する方も多いかもしれません。

しかし実際には、結婚や採用、取引など、私たちの日常生活のなかでも調査が必要になる場面は存在します。ここでは、身辺調査が活用される代表的なケースを紹介します。

・結婚相手の身辺調査
・配偶者の浮気相手の身辺調査
・ストーカーや嫌がらせをしてくる人物の身辺調査
・金銭トラブルの相手の身辺調査
・取引先企業や経営者・担当者の身辺調査
・採用予定者の身辺調査

自身の状況に近い例があれば、身辺調査の依頼を検討してもよいかもしれません。

・『4-1.結婚相手の身辺調査』

結婚は人生のなかでも重要な決断であり、相手に関する正確な情報を把握する必要があります。

身辺調査では、交際相手の経歴や人間関係、交友関係、さらにはトラブルの有無などの確認が可能です。

実際に、隠れた借金や異性関係の問題が発覚し、婚約の見直しにつながった例もありました。結婚後の生活を安定させるためにも、事前に判断材料を持つことが大切です。

・『4-2.配偶者の浮気相手の身辺調査』

配偶者の不倫が疑われる状況では、浮気相手の素性を把握しておくことが、今後の対応を考えるうえで欠かせません。

探偵による調査を通じて、相手の職業や家庭環境、交際の継続性など、関係の実態を詳しく知ることができます。こうした情報は、慰謝料請求や離婚調停、あるいは親権をめぐる争いにおいて証拠として重要な役割を果たします。

感情だけに頼らず、法的に正当な対応を取るために、客観的な事実を押さえておきましょう。

・『4-3.ストーカーや嫌がらせをしてくる人物の身辺調査』

ストーカーや嫌がらせに悩まされている場合、加害者の正体を明らかにするのは依頼者の安全を守るうえで欠かせません。

探偵による調査では、加害者の居住地や行動パターン、接触手段などを特定し、証拠として記録します。実際に、警察への相談や弁護士を通じた法的措置の場面では、こうした調査結果が重要な判断材料になるケースもあります。

被害が深刻になる前に、信頼できる調査機関に相談しましょう。自分や家族を守るためにも重要な対応です。

・『4-4.金銭トラブルの相手の身辺調査』

金銭の貸し借りや契約に関わる相手の財産状況や債務の有無を確認することは、トラブルを未然に防ぐために重要です。支払い能力が不十分な相手と契約し、損害を受けるケースも少なくありません。

探偵による調査では、相手の経済状態や支払い能力、過去の金銭トラブルの履歴などを把握できます。

金銭に関わる信頼は一度損なわれると回復が難しいため、事前の確認を怠らないようにしてください。

・『4-5.取引先企業や経営者・担当者の身辺調査』

新たな取引先と契約する前に、代表者や担当者の信頼性を確認することは、ビジネスにおけるリスク管理の観点から欠かせません。

身辺調査では、相手の経歴や人脈、過去の不祥事や訴訟歴などを把握できます。こうした情報を確認せずに契約を進めた結果、取引後に債務不履行や不正行為などのトラブルに発展した事例もあるため、注意が必要です。

リスク要因を確認しておけば、予期せぬ損害を防ぎ、健全な取引関係を築けるようになります。

・『4-6.採用予定者の身辺調査』

企業の採用活動では、応募者の経歴や素行の確認が、組織の安全性を守るために欠かせません。

調査の対象には、職歴の信頼性や前職での評価、過去の不祥事やトラブルの有無などが含まれます。これらを確認せずに採用した場合、情報の虚偽や問題行動によって社内で重大なトラブルが発生する可能性があります。

採用後のリスクを最小限に抑えるためにも、応募者の信用性を事前に調べたうえで、採用を決定しましょう。

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5.身辺調査はどうやって行う？探偵が行う3つの手法を紹介

身辺調査を探偵に依頼する場合、どのような方法で情報を集めるのか気になる方も多いでしょう。調査の精度や取得できる情報の範囲は、調査手法によって大きく変わります。

ここでは、探偵が実際に用いる代表的な手法を3つ紹介します。

・尾行や張り込み
・聞き込み
・SNSやインターネット検索、データベースの活用

それぞれの特徴やメリットを理解しておくと、依頼内容に適した調査ができる探偵社を選びやすくなります。

・『5-1.尾行や張り込み』

対象者の行動を正確に把握するためには、現場での観察が必要です。

探偵は尾行や張り込みによって、対象者が訪れる場所や接触する人物、行動パターンを記録します。不審な行動があれば、写真や映像などの証拠を残し、後の報告に活用します。

また、複数の探偵が連携して追跡すると、対象者に気付かれず、より精度の高い情報を収集可能です。この方法は、浮気調査や交友関係の確認など、多くの調査で用いられる基本的かつ効果的な手段です。

・『5-2.聞き込み』

対象者の性格や日常の様子を知るために有効なのが、周囲の人への聞き込み調査です。

勤務先の同僚や近隣住民、友人などから話を聞くことで、勤務態度や交友関係、生活習慣といった情報を収集できます。例えば「職場での評判」「近隣での生活ぶり」など、直接観察では分からない情報を得られるのがメリットです。

ただし、証言には主観や憶測が含まれる場合があります。そのため、複数の関係者から話を聞き、内容の一致や信憑性を慎重に確認しましょう。

・『5-3.SNSやインターネット検索、データベースの活用』

インターネットの情報は、対象者の生活実態や人間関係を知るうえで欠かせません。

SNSやブログの投稿からは、交友関係や趣味、休日の過ごし方などがわかります。これにより、日常の行動パターンや価値観を把握できます。

さらに、データベースを活用すると企業情報や登記記録などの公開情報も調査可能です。

こうした情報を総合的に分析すると、対象者のライフスタイルや経済状況をより正確に判断できます。

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6.探偵による身辺調査の料金相場

📌身辺調査の費用は、調査内容や期間、難易度によって大きく異なります。一般的な目安は以下のとおりです。

・簡易調査（住所や勤務先の確認）：10万円前後
・複数日にわたる尾行・張り込み：20～60万円程度
・難易度が高いケース（対象者が警戒している、情報が少ないなど）：最大で100万円程度

料金は探偵社によって異なるため、複数社から見積もりを取り、調査項目や実施方法の違いを比較しましょう。契約前に料金の内訳を明確にしておけば、予期せぬ追加請求などのトラブル防止につながります。

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7.探偵に身辺調査を依頼するメリット

探偵に依頼するメリットは、大きく3つあります。

・安全かつ合法的に調査できる
・確実な証拠と詳細な報告書を得られる
・時間や手間を大幅に削減できる

まず、自分で尾行や聞き込みを行うと、違法と判断されたり、対象者に気付かれたりする恐れもあります。一方、探偵に依頼すれば、法律に基づいた適正な手法で調査を進められるため、情報を安全に入手可能です。

次に、探偵は依頼内容に応じて経験豊富な調査員を配置し、尾行・張り込み・情報収集を組み合わせて正確な証拠を押さえます。結果は調査報告書としてまとめられ、裁判や交渉の場でも有効な資料になるでしょう。

さらに、自力で調査する場合に比べ、探偵に依頼することで時間や労力を大幅に削減できます。費用はかかりますが、リスクや失敗を回避しながら確実な結果を得られる点で、依頼する価値は十分にあります。

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8.身辺調査を依頼する探偵社の選び方

探偵に身辺調査を依頼する際は、以下の内容をチェックして選びましょう。

確認項目	内容
標識の提示	標識を営業所の見やすい場所に掲示し、Webサイト上でも標識を掲示する。
料金体系の明確さ	調査基本料や経費などの内訳が明確であること。曖昧な見積もりや追加請求の可能性がある契約は注意が必要。
報告書の内容	証拠写真や詳細な調査経過が含まれているかを確認。裁判や交渉に使えるレベルの報告書を作成する探偵社を選ぶことが望ましい。
行政処分・口コミ	過去に行政処分を受けていないか、悪質な評判がないかを確認し、安心できる探偵社を選定する。
ヒアリング・提案力	依頼者の話を丁寧に聞き、目的に沿った調査プランを提案できるかどうかが信頼性を判断する基準になる。